2021.9.19
News/ Art work
パリに新たにOPENした『UNIQLO RIVOLI(ユニクロリヴォリ)』にて、巨大なアートインスタレーションを清原織物のテキスタイルで制作させていただきました。(※店内に常設展示されています)
こちらは日本とフランスの架け橋となるよう、京都とパリのクリエイター集団がコラボレーションした作品です。
フリージアの花の部分には、ユニクロの古着リサイクル活動により集められた衣服を、一枚づつ15mm巾に裂いてヒモ状にしたものを、糸の代わりに織り込んでいます。
これは日本の東北地方でみられる「裂き織り」という技法を応用したもの。古着を捨ててしまう前に、敷物や他のものに作り変えて、長く使い続ける日本古来のアップサイクルです。
また世界無形文化遺産登録された「美濃和紙」で制作した和紙の糸を要所で織り込みました。
こちらは世界初となる「リサイクル和紙」の糸を使用しており、「衣服の裂き織り」と合わせて同社が掲げるサステナビリティの活動を表現したものになっています。
復活させた巨大な織機について ・・・
今回の作品は国内最後の一機になった、横幅15mの巨大な木製織機で織り上げました。
この織機は八代目岩次郎が約70年前に建造し、この数十年間ずっと休眠状態だったものを現代表清原聖司が復活させました。「ギシ……ギシ…」と、音を立てながら動く様子は、まるで生き物のようでもあります。
綴織は古代エジプトやフランスを源流とする織物です。数千年も受け継がれてきた歴史のバトン。そのバトンを日本から送り返すことができた事は、非常に喜ばしいことでした。
我々の目標は綴織を百年後に残すこと。その未来に向かって、これからも活動を続けていきます。
/ Art installation :
作品名「Brillances Urbaines (街の輝き)
photo:©Anthony Marques